キッチンの不満で「使い勝手が悪い」という理由をあげる人もたくさんいらっしゃいます。まず「どう使い勝手が悪い」のかを考えてみましょう。それにより、システムキッチンの選び方も変わってきます。
●適切なワークトライアングルを確保
調理を効率よく行うなら、それぞれ近すぎず遠すぎず、適切な距離に配置しましょう。 動線が長く効率が悪い、作業をすると疲れる…といったことにお悩みなら、ワークトライアングルを見直してみましょう。 ●動線が長い 食器や材料を出す→調理→配膳→後片付けなど、一連の作業の動きが長く複雑になるほど効率が悪くなります。調理作業を効率よくこなすには「冷蔵庫」「シンク」「コンロ」の中心を結ぶ三角形の距離「ワークトライアングル」を適切な距離にしておく必要があります。適切な距離とは、「シンクの中心からコンロの中心まで 120〜180cm」「シンクの中心から冷蔵庫の中心まで 120〜210cm」「コンロの中心から冷蔵庫の中心まで 120〜270cm」、三辺の合計が『360cm〜600cm』とされています。I型のシステムキッチンの場合はトライアングルができないので270cmが適正で、360cmを超えると使いにくくなります。また、電子レンジなどの家電製品が遠い場合は、家電製品が収納できるキャビネットを置くのもいいでしょう。 また、キッチンと洗面所、浴室などの水回りを近くに配置して、家事動線を短くしておくことも重要です。 ●作業スペースが少ない 調理中のボウルや食材が作業スペースを占領していませんか。吊戸棚下から必要なときだけ降ろして使える仮置きの水切り棚や、フロアキャビネットから引き出せる調理台などを検討してみましょう。 ●作業すると疲れる
ワークトップの高さが合っていない可能性があります。ワークトップの高さは使う人の身長によって決まります。最適な高さは「身長÷2+2〜5cm」といわれますが、その人によってラクな姿勢は異なります。毎日使うものですから、ショールームなどで自分に合った高さを確かめて選ぶようにしましょう。
最新のシステムキッチンは豊富な収納力を持っています。吊戸棚や下部のキャビネット、トールキャビネットなどで十分収納量を確保しておきましょう。
収納を考えるときは、まず現状のキッチンに具体的にどんなモノが納まっていないかを確認します。調味料や包丁、おたまなど小物類の収納で困っているなら、キャビネットの手前に浅いポケットが付いたタイプを選びましょう。ゴミ箱の置き場所に困っているなら、ゴミ箱を格納できるキッチンもあります。フライパンや大きな鍋などは下の段に深い引き出しがあるタイプを。吊戸棚の出し入れに困っている場合は、手動か電動で自動昇降する吊戸棚を選びましょう。また、食器洗い乾燥機は食器の洗浄だけでなく、収納庫としても利用することができるので設置しておきたいところです。
このように最新のシステムキッチンを選ぶときは、実際の使い勝手を考えて選ぶようにしたいものです。リフォーム会社の担当者や、ショールームのコーディネイターとよく相談して決めたいところですね。